火
01
11月
2011
●更新がない旨を特約した借家契約で、正当事由がなくても契約を終了することができます
平成12年3月から導入された定期借家制度は「優良な賃貸住宅等の供給促進に関する特別措置法」に基づき、優良な賃貸が供給されやすくなることを目的としたものです。
具体的には契約が終了したら更新はできません(※「再契約」は可能なことも)。そうすることで借りた人に居座られたり、出ていってもらうために多額の立ち退き料が必要になるなど、これまでの貸主の不利を是正。安心して貸せるようにすることで、良質な住宅供給増を狙っています。
また、一般の賃貸契約は2年が一般的ですが、定期借家は自由。極端にいえば1日でも10年でもOKなのです。そこで、長めに設定すれば、その間、貸主は確実な収入が得られ、安心して貸せることになるというわけですね。
※再契約と更新の違いに要注意
1.再契約を行う場合は、初回の契約締結時と同様の厳格な契約形式が必要(契約の更新がない旨を書面交付説明)
2.再契約を約束してしまわないこと
3.連帯保証人がある場合は、再契約時にも連帯保証人に署名・捺印を得る必要あり
●借りる人にとってのメリットとは
では、この制度の借りる人にとってのメリットは何か?
まずは、立ち退いてもらえないのではないかという貸主側の心配がなくなったことで、これまで以上に良質の物件が供給される可能性が高くなったという点です。
実際、これまで個人で借りにくかったリロケーション物件(転勤期間中など一定期間だけ自宅を賃貸する物件。分譲タイプのマンションや一戸建てなど良質な物件が多い)が定期借家制度を利用することで、借りやすくなっています。
また、駅近くの企業の遊休地が期間限定で賃貸として供給される例も少なくありません。
次に入居者の質が確保されるという点。周囲に迷惑をかけるような入居者がいても、これまでは退去させることができなかった。しかし、定期借家なら、大家さんが再契約を拒否すれば退去させらます。
最後に再契約不可という場合には賃料が安めに設定されていることがあるという点。
ただし、再契約ができる場合には相場並みですが...。
また、最近利用者の増えているマンスリーマンションでこの定期借家制度を利用していることもあります。
●再契約できるかは契約次第、途中解約は原則できません
では、借りる場合の注意点を見ていきましょう。
まずは再契約が可能かどうか。これは契約書に記載があるはずなので、事前に必ずチェック。
再契約時には再契約料が必要な場合が多いので、その額も見ておきましょう。
次に中途解約が基本的にできない点を認識しておきましょう。
通常の契約なら1ヶ月前などに予告すればOKですが、定期借家の場合、転勤や親の介護の必要などやむを得ない事情がない限りは×。その場合は解約を申し入れてから1ヶ月で契約を解除できます。
以上の詳細は必ず契約書に記載されますし、契約時には書面を交付され、より細かく説明を受ける必要があります。
契約期間が1年以上の場合、契約終了の1年前から6ヶ月前には貸主から期間終了の連絡が来ます。それがなかった場合、改めて通知の日から6ヶ月は住み続けられます。